睡眠時間の画像

睡眠時間、それは一日のうちの約四分の一の割合を占める重要な時間ですね。大切な時間ですので、できることなら最適な睡眠時間をとりたいと皆様思っているはずです。

では理想的な睡眠時間とはいったいどれくらいなのでしょうか。健康的な毎日をすごせるよう理解を深めてみませんか?

 

睡眠時間の理想は?

皆様、かの有名なナポレオンの睡眠時間は三時間だったという説を聞いたことないでしょうか。それに対してアインシュタインは十時間だったと言われています。

こちらを見ると人によって必要な睡眠時間は様々なのではないか、ということが見えてきます。結論から言うとその通りです。全員に共通の“最適な時間”というものはありません。

ただ、このナポレオンやアインシュタインはショートスリーパーやロングスリーパーと言われる特有の睡眠時間のタイプの方々であり、多くの方は一般的なバリュアブルスリーパーに属します。

今回はこのバリュアブルスリーパーに焦点をあてて見ていきましょう。もちろんこのタイプの中でも共通の決まった時間というものはありませんが、ご自身に合った睡眠時間を見つけるための参考になるはずです。

 

では一般的に良いと言われている時間は何時間なのか。まずは絶対条件として入眠開始からの三時間は確保しましょう。この三時間は成長ホルモンの分泌や疲れをとるためにとても重要な時間です。

また睡眠のゴールデンタイムというものを聞いたことはあるでしょうか。これは22時〜2時の間に睡眠をとると、もっとも成長ホルモンが分泌されるというものなのですが、最近になって時間帯は関係ないという事実が判明しました。

ですので、時間帯よりも入眠してからの三時間を大切にしましょう。ただし明るい昼間などは効果が出ないので要注意です。

この三時間を絶対条件として話を戻します。研究では六時間半〜七時間半が最も健康に適しているとされています。六時間半以下、もしくは七時間半以上ではどちらも健康被害のリスクは高まります。

では六時間半がいいのか、七時間半がいいのか、一時間もの差があるので気になりますね。こちらも個人差があり、一概にどちらがいいかということはないのですが、眠りの時間が長くても短くてもノンレム睡眠(深い眠り)の割合は変わらないため、短い時間のほうが一日の時間を有効に使えそうですね。

ですが、やはり自分にあった睡眠時間を見つけることが一番重要ですので、まずは六時間半〜七時間半の間ですっきりできる時間を探してみましょう。さて、一般的な理想の睡眠時間はわかっていただけたかと思います。それでは次に睡眠時間による健康被害を見てみましょう。

睡眠時間②の画像

 

睡眠時間の長さは寿命やうつに関係があるのか?

先程理想の睡眠時間外では健康被害のリスクが高まるとありましたが、どんな被害があるのでしょう。長時間睡眠の場合と短時間睡眠の場合に分けて見ていきます。

-長時間睡眠の場合-

先程六時間半〜七時間半がもっとも健康に適しているとありましたが、これはつまり死亡率が最も低いということなのですが、アメリカの研究では七時間半〜八時間半の睡眠をとる人はなんと20%も死亡率が上がると出ています。

確かな因果関係は不明ですが、原因の一つとしてレム睡眠(浅い眠り)の割合が増えるということが挙げられています。このレム睡眠時は交感神経が不安定になり、血圧や脈拍も不安定に上下します。

すると、血管や心臓に負担がかかり心疾患のリスクが高まるというわけです。実際に心疾患の一つである狭心症の発作は寝ている早朝に起こりやすく、80%がレム睡眠時のものだと出ています。

この結果をみると長時間睡眠の場合20%も死亡率が上がり、心臓への負担が高まることから寿命に影響があると考えられますね。では睡眠時間を短くするといいのか、その場合を見てみましょう。

-短時間睡眠の場合-

睡眠時間を減らしても問題がないというなら、できれば減らしたいという方もいるのではないでしょうか。しかし残念ながら短時間睡眠にしてしまうと睡眠から得られる効果が十分に発揮できないという結果が出ています。

すると、肥満や免疫力の低下など健康面に影響が出てきます。肥満に関しては六時間未満の人は肥満のリスクが30%も上がってしまいます。さらにストレスが溜まりうつ病を引き起こす場合もあります。

現代社会では睡眠不足が深刻であり、ストレス社会と言われていることも納得できますね。また交通事故による被害も増大します。この寝不足による居眠り運転の危険度は飲酒をした時と同じくらいのものなのです。

これらの被害を裏付けるものとして、マウスを使った実験があります。寝不足が一時的な場合は細胞が修復されるのに対し、寝不足が数日間続くと細胞が死滅してしまった、という結果がでているのです。

皆様、いかがでしたか。思っていた以上に睡眠時間による影響が大きかったのではないかと思います。忙しい現代です。なかなか睡眠に気を使っていられない方もいらっしゃるとは思いますが、一日の四分の一ということは一生の約四分の一ということです。

これを機に睡眠時間を見直してみてはいかがでしょうか。きっと今までよりも健康になった自分になれるはずです。

閲覧ありがとうございました。