
ポリフェノールは、植物に含まれる色や苦み・渋みの成分をまとめた呼び名で、数千種類あると言われています。チョコレートや赤ワインが有名ですが、日本人の毎日の食事では、コーヒーとお茶からとっている割合が大きいという調査があります。
この記事では、ポリフェノールを多く含む食べ物と種類、効果として言われていることのどこまでが確かなのか、とるときの注意点をまとめました。
ポリフェノールを多く含む食べ物と種類
ポリフェノールは1つの成分ではなく、食べ物ごとに中身が違います。主なものは次のとおりです。
| 食べ物・飲み物 | 主なポリフェノール |
|---|---|
| コーヒー | クロロゲン酸 |
| 緑茶 | カテキン |
| 紅茶 | テアフラビンなど |
| 大豆・大豆製品 | イソフラボン |
| ブルーベリー・ぶどうの皮・赤ワイン | アントシアニン |
| カカオ(チョコレート・ココア) | カカオポリフェノール |
| りんご | プロシアニジンなど |
| たまねぎ | ケルセチン |
| そば | ルチン |
| ウコン(カレーのスパイス) | クルクミン |
ほかにも、野菜や果物、豆、穀物の多くに何かしらのポリフェノールが含まれています。特別な食べ物を探さなくても、ふだんの食事でそれなりにとれている成分です。
なお、国の食品成分表にはポリフェノールの量の欄がありません。商品に書かれている「ポリフェノール○mg」は、それぞれの会社が測った値です。
ポリフェノールの効果はどこまで確か?
よく言われるのは「抗酸化作用」です。試験管の中では、多くのポリフェノールが体を傷つける活性酸素を抑える働きを示します。
ただ、正直ここは少し慎重に見たほうがいいと思っています。
- 体の中で同じように働くとは限らない:食べたポリフェノールは、吸収される量が少なかったり、すぐに形が変わったりします。試験管の結果がそのまま人の体に当てはまるわけではありません。
- 「○○が治る」という根拠は弱い:元の記事では、花粉症、認知症、生活習慣病の予防など、たくさんの効果を並べていましたが、ポリフェノールだけで防げるという確かな根拠はありません。
- 食べ物全体としてはいい:野菜、果物、豆、お茶をよくとる人は健康的な傾向がある、という調査はたくさんあります。ポリフェノールだけの効果かどうかは分けられませんが、こうした食べ物をとること自体はおすすめできます。
一部の成分は、特定保健用食品(トクホ)や機能性表示食品として、特定の商品で表示が認められています。これは「その商品をその量でとったとき」の話で、同じ成分を含む食べ物全般の効果ではありません。
とるときの注意点
チョコレートはカロリーと脂質が高い
スイートチョコレートは100gあたり530kcal、脂質37.7gです(食品成分表)。板チョコ1枚(約50g)で約265kcalになります。カカオ分の多いチョコレートも539kcalと、カロリーはほとんど変わりません。ポリフェノールのために食べるなら、1日数かけらくらいにしておくのが無難です。
赤ワインはアルコールのほうが問題
赤ワインのポリフェノールが話題になることがありますが、お酒はアルコールの害のほうがはっきりしています。国は、飲むとしても純アルコールで1日20gくらい(ワインならグラス2杯弱)までを「節度ある量」としています。ポリフェノールのために飲む、というのはおすすめしません。
サプリメントはとりすぎに注意
食べ物からとるぶんには、とりすぎの心配はほとんどありません。ただ、サプリメントでは量が多くなりやすく、たとえば大豆イソフラボンは、食品安全委員会が「サプリメントなどで上乗せしてとる量は1日30mgまで」という目安を出しています。薬を飲んでいる人は、医師や薬剤師に相談してください。
コーヒー・お茶はカフェインも一緒
コーヒーや緑茶でポリフェノールをとる場合、カフェインも一緒にとることになります。1日の量の目安はコーヒーのカフェイン量の記事と緑茶のカフェイン量の記事にまとめています。
よくある質問
1日にどれくらいとればいい?
国の基準では、ポリフェノールの必要量や目標量は決められていません。量を数えるより、野菜、果物、豆、お茶をいろいろ食べるほうが現実的です。
ポリフェノールは熱で壊れる?
種類によって違います。熱に比較的強いものもあれば、水に溶け出しやすいものもあります。煮物なら煮汁ごと食べる、スープにする、などで無駄が少なくなります。
色の濃い野菜ほど多い?
赤や紫の色はアントシアニンによるものが多く、色の濃い皮には多い傾向があります。ただ、色が薄い食べ物でも含まれているものはあるので、色だけで決める必要はありません。
まとめ
- ポリフェノールは植物の色・苦み・渋みの成分の総称で、種類がとても多い
- 日本人の食事では、コーヒーとお茶からとる割合が大きい
- 抗酸化作用は試験管で確かめられたもの。病気が防げるとまでは言えない
- チョコレートはカロリー、赤ワインはアルコール、サプリメントはとりすぎに注意
ポリフェノールを含む食べ物についてはブルーベリーの記事とりんごの記事もどうぞ。1日のカロリーとPFCのバランスは食事のカロリー・PFC計算ツールで確かめられます。
参考:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」/内閣府 食品安全委員会「大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A」/厚生労働省「健康日本21」(飲酒)/国立健康・栄養研究所「健康食品」の安全性・有効性情報





