
カフェインの致死量は、大人で数g(一般に5〜10gほど)と言われています。コーヒーにすると何十杯分にもなるので、普通に飲み物から摂っているぶんには、まず届きません。
ただ、カフェインの錠剤やエナジードリンクを短時間にまとめて摂ると話は別で、国内でも救急搬送や死亡の例が報告されています。この記事では、致死量よりも大事な「1日の目安」と、摂りすぎたときの症状をまとめました。
カフェインの致死量はどれくらい?
カフェインの致死量は、体重や体質で大きく変わるので、はっきりした数字はありません。海外の報告などから、大人でおよそ5〜10gと言われることが多いです。
食品成分表のカフェイン量で考えると、ドリップコーヒーは100mLあたり60mgなので、5gはコーヒー約8L分です。飲み物だけで届く量ではありません。
問題になるのは、錠剤やサプリ、エナジードリンクです。錠剤は1粒に100mg以上入っているものもあり、眠気覚ましやダイエットのつもりで何粒も飲むと、短時間で危ない量になります。国内でも、日本中毒学会の調査で、カフェインの過剰摂取による救急搬送や死亡例が報告されています。
1日のカフェイン摂取量の目安
日本ではカフェインの基準は決められていませんが、農林水産省は海外の目安を紹介しています。
| 対象 | 1日の目安 | 出典 |
|---|---|---|
| 健康な大人 | 400mgまで(1回200mgまで) | 欧州食品安全機関、カナダ保健省 |
| 妊娠中・授乳中 | 200〜300mgまで | 欧州食品安全機関(200mg)、カナダ保健省(300mg) |
| 子ども・10代 | 体重1kgあたり2.5mgまで | カナダ保健省 |
400mgを飲み物にすると、だいたいこのくらいです(食品成分表の値から計算)。
- ドリップコーヒー(150mL・約90mg):4杯ちょっと
- 紅茶(150mL・約45mg):9杯くらい
- せん茶・ほうじ茶(150mL・約30mg):13杯くらい
エナジードリンクは商品によって量が違うので、缶の表示を見て合計に入れてください。
カフェインを摂りすぎたときの症状
摂りすぎると、次のような症状が出ることがあります。
- 眠れない、寝つきが悪い
- 心臓がドキドキする(動悸)
- そわそわする、不安になる、手がふるえる
- 吐き気、おなかの不調、下痢
- めまい、頭痛
錠剤やエナジードリンクを大量に摂ったあとに、動悸や吐き気、意識がもうろうとするなどの症状が出たら、すぐに救急車を呼ぶか医療機関を受診してください。迷ったときは、救急安心センター(#7119)や、日本中毒情報センターの中毒110番に相談できます。
カフェインの副作用・気をつけたい人
- 妊娠中・授乳中の人:カフェインは赤ちゃんにも届きます。目安量を超えないようにしてください。
- 子ども:大人より少ない量で影響が出ます。エナジードリンクはおすすめしません。
- 心臓や血圧の持病がある人、薬を飲んでいる人:薬との飲み合わせもあるので、医師や薬剤師に確認してください。
- 眠りが浅い人:カフェインは体から抜けるまで数時間かかります。夕方以降は控えめにするのがおすすめです。
毎日たくさん飲んでいた人が急にやめると、頭痛やだるさが出ることもあります。減らすなら、1日1杯ずつくらいのペースが楽です。
正直、カフェインの量は自分では気づきにくいと思います。コーヒー、お茶、エナジードリンク、チョコレートと、いろいろなところに少しずつ入っているので、「今日はもう多いかも」と感じた日は麦茶やカフェインレスに切りかえるくらいがちょうどいいです。
よくある質問
コーヒーを1日10杯飲んだら危ない?
致死量には届きませんが、ドリップコーヒー10杯で約900mgになり、大人の目安の倍以上です。動悸や不眠などの症状が出やすくなるので、減らしたほうがいいです。
エナジードリンクとコーヒーを一緒に飲んでもいい?
合計量しだいです。エナジードリンクのカフェイン量を確認して、コーヒーと合わせて1日400mgを超えないようにしてください。
カフェインはどのくらいで体から抜ける?
人によって差がありますが、半分に減るまで数時間かかります。妊娠中や一部の薬を飲んでいるときは、もっと長くかかることがあります。
まとめ
- カフェインの致死量は大人で数g。飲み物だけで届くことはまずない
- 危ないのは錠剤やエナジードリンクのまとめ飲み
- 健康な大人は1日400mg、妊娠中・授乳中は200〜300mgまでが目安
- 症状が出たら、すぐに医療機関へ
コーヒー1杯あたりのカフェイン量はコーヒーのカフェイン量の記事、お茶は緑茶とほうじ茶の記事にまとめています。
参考:農林水産省「食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A」/文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」(100g≒100mLとして計算)/日本中毒学会によるカフェイン中毒の調査報告





