お酒を飲むのは楽しいけれど、やはり心配なのは翌日アルコールが抜けるかですよね。朝運転して大丈夫なのか気になったことはありませんか?次の日に大事な仕事があるけれどお酒の席を外せない場合もあるはずです。
さて、今回はそんなアルコールを分解するのにどれほど時間がかかるのか、また二日酔いにならない為にはどうすれば良いのか、そちらも加えて見ていきましょう。
アルコール分解の時間は?
人によって体質上アルコールに強い弱いがありますので一概には言えないのですが、一般的にアルコールは「体重1kgあたり1時間で約0.1gのアルコールを分解できる」と考えられています。これを元に大まかなアルコールの分解速度を求めることができるので、その計算方法を見てみましょう。
まず身体が1時間に消化できるアルコール量を計算します。体重(kg)×0.1 =1時間に分解できるアルコール量(g)です。
次に飲んだ純アルコールの量を出します。[アルコール度数÷100 ]×量(ml)×0.8(アルコール比重)= 純アルコール量(g)です。
最後に飲酒量からアルコールが抜ける時間を計算します。先程算出した、純アルコール量(g)÷1時間に消化できる量 =飲んだアルコールの消化時間となります。
先程もありましたが、この方法で算出したものは理論上のものなので個人差が生じます。目安程度にとらえて、まだアルコールが抜けていないと自覚がある場合は運転などを避けましょう。
では、自分自身のアルコール分解速度を大体分かっていただいたところで、次にその分解速度を上げる方法、二日酔いを避ける方法があるか見てみましょう。
酵素を増やすと有効?飲み物でおすすめは?
そもそも酵素とは何なのでしょう。まずはアルコール分解の仕組みから説明します。アルコールの吸収は胃で20%、腸で80%吸収されます。吸収されたアルコールは肝臓へと運び込まれ、そこですぐにアルコール分解が行われます。
アルコールはアルコール脱水素酵素によってアセトアルデヒドに分解され、次にアセトアルデヒド脱水素酵素によって酢酸に分解されます。最後にアセチルCoA合成酵素などの働きにより水と二酸化炭素へと分解され、尿として排出されます。
以上がおおまかなアルコール分解の仕組みです。酵素が沢山出てきましたね。さて、この酵素が多いと分解がスムーズに行われるのですが、酵素を増やすことはできるのでしょうか。
残念ながらこの酵素は遺伝的に決まっているものであり、何かを食べたり飲んだりすることで増やせるものではありません。ただし肝臓の機能を高く保つことはアルコール分解を助けるのに大切になります。
そのためには休肝日を用意することや、ウコンなどで肝臓機能をいい状態に保つことが必要です。またお酒を飲み続けるとある程度鍛えられて酵素が増えるということもあるのですが、もともと酵素のない方もいますので、そういった方は肝臓に負担をかけることになるのでこの方法はおすすめではありません。
では酵素を増やすことが難しいのであれば、二日酔いを避ける方法はないということになるのかというとそうではありません。酵素自体を増やすことは難しいのですが、酵素の働きを助けたり、肝臓機能を高めたりするのに効果的な食べ物があります。
どのようなものが効果的なのでしょうか?アルコールの吸収はチーズやナッツなどの脂肪を摂ることで遅くすることができます。また先程アルコール分解の話で出たアセトアルデヒドですが、これは毒性が強いためこの物質の分解を助けてくれる食べ物は効果的です。
代表的な物はシジミやアサリ、タコやイカ、卵などです。肝機能を高めるものはブロッコリーやカリフラワーなどのアブラナ科の野菜です。こういったものを飲酒の際に食べるようにすることで二日酔いに効果的と言えます。
さらに水分を摂ることは、二日酔いを起こさない為にはとても重要です。脱水が原因の二日酔いは頭痛や吐き気、だるさ、食欲不振などあらゆる症状を引き起こします。アルコール50gで600~1000mlの水分が失われますので、ビール500mlを2本飲むと約1lの水分が失われることとなります。
そこでもっとも効果的な飲み物はスポーツドリンクです。吸収率もよく、排尿で失うナトリウムやカリウムも補給してくれるのでおすすめです。またシジミやアサリの入った味噌汁も水分を摂りながらアルコール分解も助けるものとしてとても効果的と言えます。沢山水分を摂りながら、おつまみも考えて食べることで二日酔いを軽減することができそうですね。
いかがでしたでしょうか。お酒を飲む際は自分自身がアルコールに対してどれほどの耐性があるのかを知ることはとても重要です。確かに二日酔いに効果的な食べ物や飲み物はありますが、飲みすぎないということが健康には一番ですので、程よく楽しめる程度でお酒を飲むようにしましょう。
最後まで閲覧ありがとうございました。