
アルコールが体から抜ける速さは、目安として体重1kgあたり1時間に約0.1gです。体重60kgの人なら1時間に約6gなので、ビール中ジョッキ1杯(500mL・5%、純アルコール20g)で約3〜4時間かかる計算になります。ただし、これはあくまで平均で、女性や高齢者、お酒に弱い体質の人はもっと時間がかかります。
この記事では、アルコール分解にかかる時間の計算方法と、「分解酵素は増やせるか」「早く抜ける飲み物はあるか」をまとめました。
アルコール分解にかかる時間の目安
純アルコール量(g)= 飲んだ量(mL)× 度数 × 0.8
分解にかかる時間(時間)≒ 純アルコール量 ÷(体重 × 0.1)
体重60kgの人の場合の目安です。
| お酒と量 | 純アルコール | 分解の目安 |
|---|---|---|
| ビール500mL(5%) | 20g | 約3〜4時間 |
| 日本酒1合180mL(15%) | 約22g | 約4時間 |
| ワイン グラス2杯240mL(12%) | 約23g | 約4時間 |
| ストロング系チューハイ350mL(9%) | 約25g | 約4時間 |
| ビール500mL×3杯 | 60g | 約10時間 |
夜遅くまでたくさん飲むと、翌朝になってもアルコールが残っていることは珍しくありません。翌朝に車を運転する予定があるなら、量と時間を必ず考えてください。「寝たから抜けた」とは限りません。
アルコールはどうやって分解される?
- アルコールは、主に肝臓でアセトアルデヒドに分解されます。
- アセトアルデヒドは、ALDH2という酵素で酢酸に分解され、最後は水と二酸化炭素になります。
アセトアルデヒドは、顔が赤くなる、動悸、吐き気、頭痛などの原因になる物質です。日本人には、生まれつきALDH2の働きが弱い、または働かない人が多く、少しのお酒で顔が赤くなる人はこのタイプと考えられています。
分解酵素は増やせる?
元の記事では「酵素を増やすと有効」としていましたが、ALDH2の働きの強さは生まれつき(遺伝)で決まっていて、増やすことはできません。
飲み続けると「強くなった」と感じることがありますが、これは別の分解の仕組みが働くようになったり、体が慣れたりしたためで、アセトアルデヒドの害がなくなったわけではありません。お酒に弱い体質の人が無理に飲み続けると、食道がんなどのリスクが高まることが知られています。
早く抜ける飲み物はある?
- 水分をとる:アルコールの分解そのものは速くなりませんが、脱水を防ぎ、体調を整えるのに役立ちます。お酒と同じくらいの量の水を、合間に飲むのがおすすめです。
- コーヒー:眠気が覚めて酔いが覚めたように感じても、アルコールの分解は速くなりません。
- サウナ・運動:汗で抜けるアルコールはごくわずかで、脱水や心臓への負担のほうが危険です。
- ウコン・しじみなど:分解を速めるという確かな根拠はありません。
正直、確実に早く抜く方法はなくて、「飲む量を減らす」「早めに切り上げる」しかないと思います。
よくある質問
寝ている間は分解されない?
寝ている間も分解はされますが、起きているときより遅くなるとも言われています。寝たからといって、計算より早く抜けることはありません。
お酒に強いかどうか調べられる?
アルコールパッチテストで、ALDH2の働きの目安がわかります。顔がすぐ赤くなる人は、弱い体質の可能性が高いです。
まとめ
- 分解の目安は体重1kgあたり1時間に約0.1g。60kgでビール500mLに約3〜4時間
- たくさん飲むと翌朝まで残る。翌朝の運転は特に注意
- 分解酵素(ALDH2)の強さは生まれつきで、増やせない
- 早く抜ける飲み物はない。水分をとり、量を減らすのが基本
お酒の種類と適量はお酒の種類の記事、二日酔いの対処は二日酔いの記事にまとめています。
参考:厚生労働省 e-ヘルスネット「アルコールの吸収と分解」/厚生労働省「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」





