ヘンプオイルのボトルと麻の実

ヘンプオイル(ヘンプシードオイル・麻の実油)は、麻の実をしぼった油です。リノール酸(オメガ6)が多く、α-リノレン酸(オメガ3)もある程度含むのが特徴ですが、日本の食品成分表には載っていないため、商品ごとの表示を見て判断する必要があります。カロリーはほかの油と同じなので、使うなら少量を、ほかの油の代わりにするのが基本です。

この記事では、ヘンプオイルの特徴、効能として言われていることのどこまでが確かなのか、選ぶときの注意点をまとめました。

ヘンプオイルとは

麻(大麻草)の種である「麻の実」からしぼった油です。麻の実は、七味唐辛子にも入っている、昔からある食材です。

脂肪酸の中身は商品によって違いますが、一般にリノール酸が半分以上、α-リノレン酸が1〜2割ほどと言われています。オメガ3とオメガ6の両方を含む油です。

なお、オメガ3をしっかりとりたいなら、α-リノレン酸が油の6割近くを占めるえごま油や亜麻仁油のほうが、少ない量でとれます。

効能はどこまで確か?

  • 必須脂肪酸がとれる:リノール酸とα-リノレン酸は、体で作れない脂肪酸です。ただ、リノール酸はふだんの食事で不足しにくいので、「ヘンプオイルでなければとれない」というものではありません。
  • 美容・健康効果:元の記事では「美容や健康に効果あり」「注目されそうなオイル」と書いていましたが、ヘンプオイルならではの効果を確かめた研究は多くありません。

選ぶとき・使うときの注意点

  • CBD製品とは別物:ヘンプオイルという名前で、CBD(カンナビジオール)を加えたオイルが売られていることがあります。食用の麻の実油とは目的も中身も違うので、ラベルをよく確認してください。
  • THCの基準:麻に含まれる精神作用のある成分(THC)について、日本では製品に残る量の上限が決められていて、それを超えるものは販売できません。信頼できる販売元の商品を選んでください。
  • 加熱しない:多価不飽和脂肪酸が多いので酸化しやすく、炒め物などには向きません。サラダやスープの仕上げにかけて使います。
  • 開けたら冷蔵庫で早めに:小さめのびんを選び、表示された期間で使い切ってください。
  • カロリー:油なので、ほかの油と同じく大さじ1で約100kcal以上あります。

正直、値段の高さと手に入りにくさを考えると、ふだんの食事に取り入れるなら、えごま油や亜麻仁油、オリーブオイルのほうが現実的だと思います。ナッツのような風味が好きなら、たまに使うのはいいと思います。

よくある質問

麻の実を食べても大丈夫?

食品として売られている麻の実(加熱処理されたもの)は、食べても問題ありません。たんぱく質や食物繊維も含みます。

ヘンプオイルで眠くなったり、酔ったりする?

食品として売られている麻の実油は、そうした成分の量に基準があるので、ふつうの量で心配する必要はありません。

まとめ

  • リノール酸が多く、α-リノレン酸もある程度含む油
  • ヘンプオイルならではの効果を確かめた研究は多くない
  • CBDオイルとは別物。ラベルを確認する
  • 加熱せず、少量をほかの油の代わりに使う

オメガ3の多い食べ物はオメガ3脂肪酸を多く含む食品の記事にまとめています。

参考:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」/厚生労働省「大麻取締法及び麻薬及び向精神薬取締法の一部を改正する法律」関連資料