近年危険視されているトランス脂肪酸ですが、名前は聞いたことあるけどよく知らない、どんな害があるの?と思われている方は少なくないと思います。

さて、今回はこのトランス脂肪酸がどれほど恐ろしい物質なのか一緒に見てみましょう。これまでの食生活を見直すきっかけになるかもしれません。

そもそもトランス脂肪酸とは何に含有されているものなのでしょうか。代表的なものにマーガリンやショートニングがあります。

トランス脂肪酸はこのような半固体状、もしくは固体状の油脂を作る技術の水素添加によって生成されます。ですので、マーガリンやショートニングには多量に含まれているのですね。

またこれらを使った市販のパンやスナック菓子、ファストフードにも含まれているということになるのです。思ったよりも身近な存在で驚いた方もいるのではないでしょうか。ではこの私たちの身の回りに溢れたトランス脂肪酸、いったいどんな害を及ぼすのでしょうか。

 

トランス脂肪酸使用食品の害は?

トランス脂肪酸は万病の元と言われています。体に蓄積したトランス脂肪酸は動脈硬化、心筋梗塞、狭心症のリスクを高め、肥満やアレルギー疾患といった怖い病気を引き起こします。

さらに、妊婦が摂取すると胎児の体重減少がおこるという研究結果が出ています。自分の体へ害を及ぼすだけでなく、大切な家族を巻き込むこともあるのです。また、子宮内膜症や不妊症などの婦人系の病気の原因としても注目を集めています。

私たちは市販のパンやお菓子を食べることに対してカロリーや塩分による肥満のことを気にすることはあってもこのような病気まで引き起こしてしまうなんて思いもよりませんよね。

なぜこのように恐ろしい病気を引き起こすにもかかわらず、私たちはトランス脂肪酸へ注意しないのでしょうか。実は商品への表示がされているかそうでないかが大きく関わっています。

 

トランス脂肪酸の表示義務は必要ない?

私たちが肥満へ注意する理由、それはカロリー表示があるためです。しかしトランス脂肪酸の表記はあまり目にしませんね。そのため私たちはこの存在を知らない、または知っていても意識が薄れてしまうのです。

ここまで体に害があるという研究結果が出ているのに表示がないのはなぜなのでしょうか。それは日本の消費者庁が日本はまだ摂取量が少なく、疾病状況が著しくないため必要なしと判断したからです。

アメリカでは2006年に既に表示を義務化しています。約10年の月日がたった今日でも日本では義務化されていないのはとても不安なことですね。私たちは原材料に何が使われているかで判断せざるを得ないのです。

この目に見えないトランス脂肪酸、私たちの身近にあるものでもう一つ注意してほしいものがあります。それはファストフードです。

 

マクドナルドでも使用されている?

ファストフードで定番のものの中に揚げ物があります。マクドナルドでいうとポテトがありますね。実はポテトを揚げる際に使われているのが前述しましたショートニングなのです。

マクドナルドで使用している油は半固形状のものに熱を通し液体状に変化させた油なのです。それでもマクドナルドは安全であると主張しポテトやナゲットを販売していますね。

しかし、こちらもアメリカでは既に規制がかかり、使用している油はキャノーラブレンド食用油とのこと。日本は先程と同様摂取量が少ないからという理由でトランス脂肪酸をたっぷりと含んだ揚げ物を販売しているのでしょうか。

 

まだトランス脂肪酸の規制がかかっていない日本では、消費者である私たち個人が注意しなければいけません。疾病状況が著しくなってからでは遅いのです。

マーガリンではなくバターを、ファストフードではなく家で作ったご飯を食べるなど工夫して自分の体、家族の体を守っていくようにしましょう。閲覧ありがとうございました。